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投稿日:2026年08月06日
骨粗鬆症について

骨粗鬆症とは?
骨粗鬆症とは、「骨の量」と「骨の質」が低下して、骨がもろくなり骨折しやすくなる全身の病気です。
骨は一度作られたらそのままではありません。古い骨を壊す「骨吸収」と、新しい骨を作る「骨形成」を繰り返しながら、常に新しく生まれ変わっています。このバランスが保たれることで、丈夫な骨が維持されています。
しかし、加齢や閉経などによる女性ホルモン(エストロゲン)の減少、運動不足、栄養不足などが原因で骨吸収が骨形成を上回るようになると、骨量が減少して骨粗鬆症になります。
骨粗鬆症になると何が問題なの?
骨粗鬆症そのものでは痛みはほとんどありません。しかし、ちょっとした転倒や、しりもち、重い物を持ち上げた程度でも骨折しやすくなることが大きな問題です。骨粗鬆症による骨折は、「脆弱性骨折(ぜいじゃくせいこっせつ)」と呼ばれます。
代表的な骨折部位は
・背骨(脊椎圧迫骨折) 最多
・太ももの付け根(大腿骨近位部骨折)
・肩(上腕骨近位端骨折)
・手首(橈骨遠位端骨折)
です。

脆弱性骨折の中で最も多い背骨の骨折を繰り返すと、
・身長が縮む
・背中が丸くなる
・慢性的な腰痛や背部痛によるADLの低下
がみられることがあり、生命予後にも関係する骨粗鬆症の合併症です。
また、大腿骨近位部骨折は手術が必要になることが多く、その後歩行能力が低下したり、介護が必要になったりする原因となり、脆弱性骨折の中で最も予後が悪いものです。
骨粗鬆症になりやすい方
次のような方は注意が必要です。
・閉経後の女性
・65歳以上の方
・ご家族に骨粗鬆症や大腿骨骨折をした方がいる
・やせている
・喫煙習慣がある
・飲酒量が多い
・運動習慣が少ない
・カルシウムやたんぱく質が不足している
・ステロイド薬を長期間内服している
・関節リウマチなどの病気がある
男性にも起こる病気であり、高齢になるほど発症しやすくなります。
骨粗鬆症の診断
① 骨密度検査
骨粗鬆症の診断には、骨密度測定が最も重要です。
当院ではDEXA(デキサ)法による骨密度測定を行っています。
骨密度は若い健康な人(20~44歳)の平均値を100%とした「YAM(Young Adult Mean)」で評価します。
一般的には
・YAM 80%以上:ほぼ正常
・YAM 70~80%:骨量減少
・YAM 70%未満:骨粗鬆症
と判定されます。
② レントゲン検査
背骨の圧迫骨折や変形がないかを確認します。
③ 血液検査
カルシウムやビタミンD、骨代謝マーカーを測定して、治療方法の決定や治療効果の判定に役立てます。
骨粗鬆症の治療
骨粗鬆症の治療は、「骨折を防ぐこと」が最も重要な目的です。
① 食事
丈夫な骨を保つためには、
・カルシウム
・ビタミンD
・ビタミンK
・たんぱく質
をバランスよく摂ることが大切です。
② 運動
ウォーキングや筋力トレーニングなどの適度な運動は骨を丈夫にして、転倒予防にもつながります。
③ 日光浴
体内でカルシウムの吸収を助けるビタミンDを皮膚で作るために大切です。
④ 薬物療法
患者さんの年齢や骨密度、骨折歴などを考慮して薬を選択します。
主な薬には
骨が壊れるのを抑える薬
・ビスホスホネート製剤
・抗RANKL抗体(デノスマブ)
・SERM
・活性型ビタミンD製剤
骨を作る力を高める薬
・テリパラチド
・ロモソズマブ
などがあります。
現在では多くの治療薬が使用できるようになり、患者さん一人ひとりに適した治療を選択することが可能になっています。
骨粗鬆症のお薬と「非定型骨折」「顎骨壊死」について
骨粗鬆症のお薬は、骨折を予防し、健康寿命を延ばすためにとても大切な治療です。一方で、まれではありますが、「非定型骨折」と「顎骨壊死」という副作用が起こることがあります。
① 非定型大腿骨骨折とは?
通常の骨折は転倒などの強い力によって起こりますが、非定型大腿骨骨折は、ほとんど転倒していない、あるいは軽くつまずいただけでも、大腿骨(太ももの骨)が折れてしまう特殊な骨折です。
特にビスホスホネート製剤やデノスマブなどの骨吸収を抑える薬を長期間(5年間以上)使用している方で、ごくまれに起こることが知られています。
「転んでいないのに太ももが痛い」という場合には、早めに受診してください。レントゲンやMRIなどで早期に発見できることがあります。また、これらのお薬を5年間ほど服用している方は、1回休薬を検討する必要があります。
② 顎骨壊死とは?
顎骨壊死(がっこつえし)とは、あごの骨の治りが悪くなり、一部の骨が露出したり感染したりする病気です。
骨粗鬆症のお薬(ビスホスホネート製剤、デノスマブ、ロモソズマブなど)を使用している患者さんで、ごくまれに発症することがあります。多くは抜歯などの歯科治療や口の中の感染がきっかけになりますが、自然に起こることもあります。
このような症状があればご相談ください
・あごの痛み
・歯ぐきの腫れ
・歯がぐらぐらする
・抜歯後に傷が治りにくい
・あごの骨が見えている
・膿が出る
このような症状がある場合は、整形外科だけでなく歯科・口腔外科の受診も必要になります。
顎骨壊死を完全に防ぐことはできませんが、リスクを減らすことはできます。
・毎日の歯みがきをしっかり行う
・定期的に歯科健診を受ける
・入れ歯が合わない場合は調整する
・抜歯などの歯科治療を受ける際は、骨粗鬆症のお薬を使用していることを必ず歯科医師へ伝える
医科と歯科が連携して治療を進めることが大切です。
骨粗鬆症は「続ける治療」が大切です
骨粗鬆症は高血圧や糖尿病と同じように、長期間付き合っていく病気です。
薬を飲み始めてもすぐに骨が強くなるわけではありません。
定期的に骨密度を測定しながら治療を継続することで、骨折のリスクを減らすことができます。
最後に
骨粗鬆症は、自覚症状が少ないため「骨折して初めて見つかる病気」とも言われています。
しかし、早期に発見し、適切な治療を行うことで、多くの骨折は予防できます。
「最近身長が縮んだ」「背中が丸くなってきた」「転びやすくなった」「50歳を過ぎて一度も骨密度を測ったことがない」という方は、一度骨密度検査を受けることをおすすめします。
当院では、骨密度測定から生活指導、薬物治療まで、一人ひとりに合わせた骨粗鬆症診療を行っています。
お気軽にご相談ください。
岡本 春平

あさなぎ病院は、スタッフ一人一人が活かされ、やりがいを感じながら、
自己成長できるように支援しています。
◯ 木曜日(午後)14:30~18:00 ◎ 土曜日(午前)9:00〜12:30
※受付:診療時間終了15分前までにお願いします。
※休診日:土曜午後、日曜日、祝日
住所:〒933-0906 富山県高岡市五福町1-8
電話:0766-22-5445 外来担当医表
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