TOPページ Doctorニュース 健診結果の見方 ①糖尿病の結果の見方
投稿日:2026年08月07日
健診結果の見方
①糖尿病の結果の見方

これから数回にわたって、健康診断の結果の見方のポイントを簡単に解説させていただこうと思います!
まずは糖尿病についてです。
糖尿病は、発症しても症状がないことが少なくありません。気づかないまま長年経過すると、身体の小さな血管が多い部分、特に眼・神経・腎臓にダメージが蓄積して、いつの間にか「目が見えにくくなっていた」「手足がしびれるようになっていた」という状態は絶対に避けたいですよね…さらに、心筋梗塞や脳梗塞のリスクも高くなり命に関わります。そこで大事なのが健康診断です!

高血圧、糖尿病、脂質異常症は3大「健康への影響が大きいにもかかわらず、初期には症状が出にくい」疾患です。これらを早く見つけ、将来の病気を予防するきっかけにできることが、健康診断の大切な役割です。

では本題の糖尿病の結果の見方です。主に確認するのは、次の2項目です。
①血糖値
②HbA1c(ヘモグロビンエーワンシーと読みます)
この2つは、次のように考えるとわかりやすいと思います。
①血糖値は、その瞬間の血糖を測った「スナップ写真」
②HbA1cは、ここ1-2ヶ月くらいの血糖状態を反映した「ダイジェスト版」
血糖値は、その日の食事や採血した時刻などによって変化します。
例えば、採血前にオレンジジュースを飲めば、血糖値は普段より高くなる可能性があります。
一方、HbA1cは最近1~2か月程度の血糖の平均的な状態を反映するため、直前に食べたり飲んだりしたものだけで急に上がることはありません。そのため、普段の血糖の傾向を知るうえで、とても役立つ検査です。
数字としては
・HbA1c 5.6%以上は生活習慣を見直す目安
・HbA1c 6.5%以上は医療機関での確認が必要
ではHbA1cが正常なら血糖値はいくら高くても大丈夫でしょうか?答えはノーです!
HbA1cという「平均」が正常でも、食後などに血糖値が大きく上がっていることがあります。また、糖尿病を発症して間もない時期には、高くなった血糖値がまだHbA1cに十分反映されていないこともあります。そのため、糖尿病の診断ではHbA1cだけでなく、空腹時血糖や随時血糖も一緒に確認することが大切です(糖尿病診療ガイドライン2024)。さらに細かいことを申し上げると、ある種の貧血や腎臓病では、HbA1cが実際の値よりも見かけ上低く出ることがあります。
結論としては、「普段の血糖の傾向をみるにはHbA1cがわかりやすいが、診断には必ず血糖値をセットで考えよう 」です!
「結果はもらったけど気になることがある」など、どんな些細なことでもかまいませんので、いつでもお気軽にご相談ください。
黒田 格

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